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新しいBerryz工房はじまる~株式会社ベリーズ工房という夢想~

(これは昨年書き溜めていたもので、”あの発表”を受けてリファインしたものです)

さて「2015年春に無期限の活動停止に入る」ことが発表されたわけですが、海外向けには”無期限の停止”を ”indefinite suspension”とアナウンスしています。この表現はスポーツ選手の出場停止のニュースで使われたりすることから、そうせざるを得ない状況があることを感じさせます。

オリジナルの日本語自体も強烈で、つんく氏らしいひねりもなく、それを消化できるような相当な理由が示されていないこともあって、”無期限”、何もそこまでという”もやもやする”感じは、海外ファンの反応をみても共通のもののようです。

続けてほしいとは思うものの、もし仮にメンバーがグループとしての活動、またグループでありながらより個性を出していきたいと希望するなら、そしてそれが単なる7人が集まってのサークル的なものではなく、このやむを得ないが生きていくしかない資本主義でのビジネス活動の形になるのなら、今のままではなにも変わらない。結局同じような状態に至るのではないかと感じています。それはメンバーにとって一番の不幸です。

以降を書くためには、現場に行っても極力気配を消している自分の背景をある程度、記さないといけないのですが、ベンチャー、最近はスタートアップとよばれる業界にいます。そこは合併や独立、オーナー変更など目まぐるし変わる環境。立ち上げたり、支援したり、これまで持った自分の名刺に書かれた会社名の数は10以上になるでしょうか・・・
公式ページにある「10周年、新しいBerryz工房 始まる。」とは?
会社にしかわかんない丁度がある

会社の中で社員やチームが、やりたいことがあるが、既存の風土、枠組みが殻となっておもうようにならない。日常の業務に追われてしまい、閉塞感を感じているケースが往々にしてあります。また会社のその時点の方向性との違いや、限られたリソースのため諦めてしまうことはざらです。

BerryzのメンバーもCDリリースを基点としたプロモーション、イベント、コンサート、舞台、書き物の宿題の繰り返しに追われる中にあっては、同じ様に、自由のなさ、将来が見えない閉塞感に似た感情を、持たないわけにはいかないとおもいます。


ただ優れた経営者は想い熱意を尊重して、そこになにかしらの価値を見出し、限られたリソースで最大化しようとします。それはその社員やチームに必要な権限と、伴う責任を付与することで、独立して活性化させ成長ビジネスに変える”企業内起業”という試みです。

方法としては、そのビジネスのための専門の事業部を作ったり、カンパニー制を導入したり、さらにはグループ子会社化したりします。そして多くの場合それは、会社の他の部門、関連グループとのシナジー効果、コラボレーションで、芽が出るはず、もっとビジネスが進むはずなのですが・・・個人的な経験ではこれがうまくいったのをあまり見ていません

確かに既存のリソース、総務、経理、営業、福利厚生のしくみを共有できることは、非常な助けとはなるのですが、なにかうまくいきません。うまくいくことが多いのは、いわゆるスピンアウトです。その当事者の同意と熱意を元に、法人として独立させるのです。

普通にみるなら、オーバーヘッドも増えますし、経営経験もないとだめだよとおもうのですが、、何故かこの形の方が成功することが多いのです。このことは知人で国内外の投資経験を豊富に持つ投資家もいつも話してくれることです。

成長の可能性

そもそもBerryz工房は、1ファンとしてのバイアスがかかった見方は捨てきれないにしても、コンテンツとしてやはり魅力的です。特にその個性は海外向けとおもいます。アジア、ヨーロッパ、北米、南米と各文化圏にまんべんなくファンを持っているのはある意味で驚異です。海外の市場はこれから本格化する国の「Cool Japan」政策(注:個人的にはこの”Cool”にはうんざりです)に適切な距離を保ちつつ同調すれば、十分狙える市場となります。

また海外ファンのコメントをみるかぎりですが、コンサートへの参加やグッズの購入に非常な困難を継続的に訴えており(多くは転売、代行による2次的な入手に頼っているのが現状)、ビジネスとして取り逃がしている部分が多いようにおもいます。

また国内でも新規のファンのとりこみが、ビジネスにつながっていないようにもおもいます。例えばファンクラブ限定という販売も、加入していない大多数のファンにとってはそれが壁となって、広い層の購買チャンスを失っているのではないでしょうか。

スピンアウト

問題はスピンアウトのさせ方です。いやこの時点では当事者が能動的に動くべきなので、”仕方”でしょうか。そもそも”Berryz工房”はアップフロントが長年、膨大の労力と時間を費やして築き上げてきた貴重な資産でもあり(このあたりの権利扱い、メンバーのグループ内への転籍を見通して"無期限"という修飾が導き出されたようにおもいますが・・・)、スピンアウトは双方にビジネス上のメリットがあるとの共通認識を元に、また快く送り出す、送り出してもらわなくてはいけません。この段階でのやりとりは、結構ビジネスライクでありつつも、それまでの関係性がどうしても影響します。

同時にメンバー7人は堅固な支配権を確保しておく必要もあります。そこでいくつかの実例を思い出しつつ、以下のようなシナリオを夢想してみるわけです。



ステップ1 メンバー7人だけの出資で株式会社設立

7人なので厳密には割り切れないのですが均等の出資、または調整の上でメンバーだけの出資で株式会社を設立します。必要な金額はステップ2,3の増資計画から逆算して選定し、各自その金額を開設した口座に振り込みます。

会社の設立自体はずいぶん楽になりました。熟練した司法書士の力を借りれば、一週間もあれば約款から届け出、会社実印、はたまた印鑑カード作成、予備の履歴全部事項証明書の発行まで、足を動かすことなく全て完了します。この際、メンバーは現在の会社に在籍中のままで問題ありません。

大事なのは業務計画の策定で、ここでメンバーのそれぞれ想い、十数年の経験をガツンとぶつけて、ビジネスプランに落とし込むわけです。ここでは「”Berryz工房”という資産を寝かせておくよりも、メンバーにまかせたほうが生きる(儲かる)だろう!」と認識してもらうことが必要です。

メンバーのこれまでのイベントや握手会での観察眼に期待です。ファンの微妙な変化やフィードバックが重要です。そもそも同一メンバーの女性グループで11年は、前人未到の領域に入っているので、既存のビジネスのやり方は捨て、同じやり方はしない!としてもいいとおもいます。

ステップ2 アップフロントの出資(第一回増資)

作成した業務プランを元に株式を発行、現状の諸権利者に出資してもらいます。ここでのポイントは一株あたりの価値を増やして、出資を受けた後でも、メンバーの持ち株割合を支配的比率(2/3)以上で維持することです。

またこの段階でビジネス継続に必要なBerryz工房資産の貸与、販売代理権利等のビジネス範囲を確定し、他にスタートアップ移行期間での支援(マネジメント業務委託、スタジオ利用)の契約を結びます。

ステップ3 ベリヲタの出資(第二回増資)

より基盤を強化するために2回目の増資を行います。おもしろいだろうなと思うのは、ここで銀行やファンドではなく、ファンであるベリヲタに限度額を定めて
出資してもらうことです。出資者には、グッズやイベントチケット優先予約など株主優待を行います。これにより熱意ある安定した基盤を構築できるとおもいます。


メンバー意識改革、業務改善

 一般的に上記の過程で当事者(ここではメンバー)の意識が変わります。今までまかせていたバックオフィス等の業務、自分がやってきたビジネスのしくみを深く理解するようになります。自分たちの活動とその結果(お金の流れ)がリアルタイムにみえるようになって面白くなります。すると株主として経営者として、通常はよい方向に意識、業務内容ともに改革されていきます。



エコシステムの徹底

現在アメリカでのスタートアップ企業の展開スピードは、信じられないほど速いです。最近も、以前アメリカで訪問した郊外の一軒家でスタートした会社が、2年後には資本が1500倍!になっていたことを知りました。。

スピードを可能にするのはエコシステムとよばれる無数のサービス群です。オンラインショップやロジスティック、イベントチケット発行管理、DVDやグッズの作成、ファンクラブ管理、経理などのバックオフィス業務に利用できるSaaSが揃っています。

幸いこの数年で、日本でも優れたエコシステムが利用できるようになっています。ただ現状のBerryz工房のビジネスのしくみは10年前のまま時が止まったかのようです。なにもしないIdel状態でも人を置く必要があって、どんどんお金が出て行くしくみは極力減らす必要があります。

この固定費を最小化しないと、メンバー各個人での活動が増えたとき、”Berryz工房”があるだけで、ただあるだけでお金が減っていく、そこでグループ名義での活動をしなくてはいけない、そして忙しくなり個人でやりたいことができない、という悪循環に入ります。

利用できるSaaSはどんどん導入して、例えばチケットの予約発券、ファンの管理やグッズ等の販売や発送も低コストで電子ベース、経理と連動して行われるようにしなくてはいけません。またオンデマンド製作、配信を進め、売り切れはなくします。ここは改善の余地が大きいとみています。

一方すでに多くを外部に委託している部分もあるようで、曲作りや映像作成、イベント設営などプロフェッショナルな部分は継続、いやもっと強化するなどリソースの集中投下も重要です。



最後に

 この夢想は去年、これだけ忙しければ、10年も続けば、普通の会社、会社員と同じように、仕事から仕事、毎日をまわすためのしくみにとりこまれ、拘束感、閉塞感を感じているだろうな。というところからスタートしています。どんなに好きなことでも、時間がたつと、目的を実現するための手段が目的となり、そして檻になってくるものです。

ならば普通の会社のように、スピンアウト、株式会社という制度を利用することで、メンバーが個人でやりたいこと、グループとしてやりたいことを実現する、つんく氏が結成時に語った、Berryz工房の名前の由来、クリエイトするリアルBerryz工房を設立した方がよいとおもったわけでした。これは今回の発表で強くまたおもいます。。

会社の設立や立ち上げは、おもうほど経験は要りません。バックオフィスの業務を含めて、ITベース素晴らしい外部のリソースがたくさん利用できます。過渡期にはエネルギーがいることは事実ですが、1年過ぎればそういうこともあったね、とおもうぐらいになります。重要なのは、Berryz工房としてコンテンツの核心的魅力である、メンバーの、メンバーによる、メンバーのためのBerryz工房を日々徹底し続けることです。


・・・と夢想はここまでにして、同じ環境でもう10年も走り続けてきたメンバーに対して、一番長く勤めた会社が7年に過ぎない私がいうべきことはありません。理由はともあれ、環境や状況を変えられるチャンスとして、いろいろなことにチャレンジしてもらいたいなとおもいます。そしてもしメンバーが望むのなら、メンバ主導の新しいBerryz工房がはじまるのをみてみたいなとおもいます。


  窓カラヒラヒラト飛ンデキタ蝶ハ
  呼吸シナイ白イ壁ニ足ヲトメタ
  蝶ノ冬眠ガ始マル
  而(しか)シ押(おさ)エラレタピンヲ
  ハネノケテ
  再ビ飛ビ立ツコトハ自由ダ

     作 三岸好太郎

(続き:新しいBerryz工房はじまる②~でっかい工房はじめますの夢想~